見どころ
更新日:2015年03月30日
建物の見どころ
式台玄関
式台玄関は、入母屋造の屋根が格式の高さを表しています。屋根下にある蟇股(かえるまた)には、文政8年銘(1825年)の墨書があります。
この玄関からは、柳川藩主などの身分の高い人々しか上がることが出来ず、家臣たちやその他の来客は、直接縁側から上がっていました。
土 間
質素な造りではありますが、成(せい)の高い指鴨居(さしかもい)、天井梁が見事です。昔はここで炊事を行なっていました。
奥の板敷き、茶の間、台所には、旧吉原家住宅で昔実際に使われていた民具を展示しています。
台 所
座 敷
南側座敷の一番奥にある上の間は、柳川藩主などの身分の高い人々をお迎えした際に使用する部屋です。付書院と化粧竹組の丸窓が設えてあります。南側座敷には次の間、三の間があり、北側座敷は居住のための座敷があります。
上の間
旧吉原家住宅の構えは、建築に携わった大工棟梁たちの技術の高さが伺えます。当時は華美な建築や風俗を規制する風潮があったにもかかわらず、このような大規模で素晴らしい邸宅が建てられたのは、柳川藩主をはじめとした身分の高い人々の休泊所としての役割も担っていたためでした。
細部技法の見どころ
欄間
南側にある三つの座敷それぞれの境には、大川木工の優れた伝統を取り入れ、高度な技法を尽くした欄間が取り付けられています。
上の間 おさ回り小紋散らし 上の間 雁と沼水面影
釘 隠 (くぎかくし)
板に打ち付けた釘頭を隠すための金具です。旧吉原家住宅の中には、扇の形をした釘隠、桃をかたどった釘隠があります。
旧吉原家住宅の主屋は、細部にまで意匠が凝らされています。柳川藩の身分の高い人々をお迎えするために、こうした小さなところまで
気を配ったのでしょう。
旧吉原家住宅内には、その他にもちょっとした職人さんの遊び心が入った部分があります。ご来訪の際には、ぜひ探してみて下さい。
その他の見どころ
御成門(おなりもん)
切妻造平入、桟瓦葺です。棟門の両側壁柱間は3.45メートルを測ります。
御成門からは誰でも入れたわけではなく、藩主などのごく限られた身分の方が旧吉原家住宅を訪れた際にしか開かれませんでした。主屋の附(つけたり)として国の重要文化財に指定されています。
通用門
御成門の東側に設けられた、御成門とよく似た造りの腕木付きの棟門です。両側壁柱間は4.57メートル。家臣たちや町人たちは、この通用門から邸宅内に通されていました。
土蔵二棟
旧吉原家住宅には、二棟の白壁の土蔵があります。
手前の土蔵Aは、24代当主の正左衛門によって明治21年に建築されました、現在は収蔵庫として活用しています。奥の土蔵Bは、25代当主の正三によって明治35年に建築されました。現在は資料館として旧吉原家の所蔵品を展示しています。いずれも、小保町棟梁の黒田多吉の手によるものです。平成9年に大川市指定文化財となりました。
- 土蔵A(収蔵庫) 土蔵造 本瓦葺 桁行9.850メートル 梁間5.000メートル
- 土蔵B(資料館) 土蔵造 本瓦葺 桁行10.835メートル 梁間5.910メートル
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